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分数 2009

分数について、去年の記事をもう一度載せます。

分数は簡単そうですが、割合の前のとても重要な単元なのです。
ここでしっかり押さえておけば「のがけ」という発想はなくなるのではないかと思います。
(なので今回は割合のカテゴリに入れておきます)



大体の塾では5年生のはじめくらいまでに分母の違う掛け算割り算まで終了すると思います。
(最近の学校のなかにはそこまで学習しないで卒業間近を迎える地域もあるようです。)
この分数、どこまで理解しているかでその後の学力の伸びに少なからず影響してきます。おおざっぱに言うと「大きさがイメージできるか」ということです。1より小さい世界を具体的にイメージできていないと、割合、速さを学習するときに躓きます。
「分数の計算ぐらいちゃんと出来るでしょう。」などと軽く考えず、計算をきちんとできるだけでなくどういう計算なのかきちんと説明できるようになると後々の割合の吸収率が軍と変わると思います。

どんな感じで弊害が出るのか一例を書いていきたいと思います。

分数が理解できるいるかどうかは、5年生の後半に進むにつれて徐々に明らかになってきます。
たとえば・・・・
AからB地点まで2キロメートルあります。時速6キロメートルで進むと何分かかるか?
という問題に出くわしたとき。
6÷2=3   答え3分。
と、答える子がいたら、教える側としてはむしろ無回答の方が助かります。それぐらい重症でしょう。
これが分数を学習した時にちゃんと理解していたのか、もしくは計算方法しかおぼえないで通り過ぎたかの差になります。複雑な分数計算ができるからといって親は安心してはいけません。放っておくと、後々本当に苦労します。上のような答え方をす子供は、まず感覚的に大きい数から小さい数を割らないと気が済まない子供はの典型的な例です。
いい方を変えれば1より小さい数に対しての免疫ができていないわけです。

免疫ができていないと仮に2÷6という思考回路に至っても3分の1ということに抵抗感がありやっぱり6÷2の方が落ち着きがあるからそうしよう、ということになってしまうわけです。
さらに(3分の1)時間が(20)分になるという単位変換がすぐにできないでやはり(3分の1)分と答えてしまう子もいます。

とまあ、6年生始めに上にあげた問題で答えを3分なんて答えられてしまうとかなり過去にさかのぼって学習しなければなりません。ここが算数ならではの教えにくい部分なんだと思います。親としてもどこまでさかのぼって教えていいかわからない、ということになってしまうわけです。最悪絶対に5年生の終わりまでに理解してほしい問題でしょう。
もし日頃から親が子供の勉強をよく見ておく(教えるんじゃんなくて)ということをすると早い時期から修正することが可能で後々親子ともに苦労せずに済む可能性が高いです。

保護者の方ははじめて分数を学ぶときは第一に「大きさをしっかりイメージできるようにする」、そこを重点に置いて教えてあげればいいと思います。子供が解説できるようになるまでついてあげるというのが一番理想的でしょう。これが割合につながっていく重要な素養になります。
4,5年生までにどれだけ算術を深く理解しているか。理解度が著しく低いと他の3科目とは違って後で挽回するには、理解するには相当の根気が必要だと思います。
ひょっとしたらこういうことが親の目から映った時に算数が得意とか苦手ということにもつながってくるのかもしれません。

6年生になって「よし、残り一年子供の受験に専念するか」と親が子供の勉強に携わり、実際教えてるケースがあります。しかし実際教えてみたら思うようにはかどらず、挙句の果てには思い通りにいかない子供に向かって才能がないとか、センスがない、物覚えが悪い、という言葉で片づけてしまう人がいます。

厳しい言い方ですが親の手抜きが招いた人災です、放っておかれた子供は「ばか」でもないし何も「悪くない」と思います。
あとでそんなことにならないよう3,4年生から子供の勉強を見る、勉強の話をする、というのは大事なんじゃないかなと思います。

さて、もう少しだけ分数について掘り下げてみましょう。
仕事算というやつです。これを分数の延長線で学習することもあるし、普通は割合の後に学習します。

どんな感じの問題か

ある仕事をするのに太郎君は12日かかり次郎君は24日かかります。この仕事をするのに二人合わせて何日かかるでしょう。
というやつです。

教え方はほとんどがこの二通りじゃないでしょうか。
塾の先生によってはわかりやすく教えるために整数だけで回答を出すひともいます。
おそらく1以下の数字に対する免疫のない子に対する配慮をかんがえてのことでしょう。

ただ結論から言うとやはりそれは「とりあえず理解させる」教え方であり、理想を言えば分数で解ける子ならば整数で解いてもよい、と思います。

整数でやろうとすると比まで学習していないとだめです。つまり

太郎と次郎の仕事量の比が2:1になるのである仕事量を2×12=24とおく。
あとは24÷3=8 答え8日
となります。

これのメリットは何と言っても大きさが容易にイメージできることだと思います。
分数でやるならば比を学習してなくても何とかなります。すると

太郎の仕事量1÷12=12分の1、次郎の仕事量1÷24=24分の1
(解説をしない場合もありますがそういう場合ある仕事量は暗黙の了解で1となると考えればいいと思います。)
あとは1÷(12分の1+24分の1)=8 答え8日
となります。
最終的にはこの方法で解けないと応用が利かないのでやはり始めから分数で学習するべきだと思います。
面白いもので例えば「100枚のプリントを一日10枚といたら何日かかる?」子供にこんな質問をしてみるとすぐに「10日」と答えられるのに「1という仕事量を一日10分の一のペースでやると何日かかる」となるとすぐには答えられない子供がいるのです。これは分数をしっかり理解できていないから起きてしまうことなのです。

分数は四則演算が解ければ良いというわけではありません。

その後学ぶことの重要なツールです。

なかなか気付きにくいところですが本人のノートを見たり、いろいろ質問して、注意深く観察していれば子供がどこまで理解しているか必ず分かるはずです。なので理解していない場合、親子げんかになったりしてめんどくさい、などと思わずしっかり理解させないと、後でもっと面倒なことになると思います。


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「のがけ」についてもう一度

以前、「のがけ」という話題について触れました。
ちょうど二か月前くらいです。
この話を取り上げて驚いたのがこれと同じ、もしくは近い形のことを学習したことがあるという人が思った以上にいたということです。
巷では意外に浸透している指導方なのでしょうか・・・?「文字から確率論で解く」というのは算術から一番かけ離れているような気がしないでもないのですが。このやり方にどれだけの応用性があるのか甚だ疑問です。

今回その話についてと、それに近いことでコメントをいただきました。
普段は匿名コメントを取り上げることはしないのですが、おそらく多くの方が同じような疑問を持つのではと思い、勝手に取り上げさせてもらいました。

シグマベストの「中学受験算数の裏技」という本があるのですがそのほんに「のがけ」に近い表現があったとのことです。実際僕はその本を隅から隅までじっくり読んだことがないので、それに対しての意見は述べることができません。が一般論として「裏技」という言葉について僕の考えを述べると、「裏技」とは言葉のあやであるととらえていいんじゃないでしょうか。
本来学問に裏技があるとは思いません。ただそこにあるものをほかの側面や視点から光を与えることで、つまり一見違った解釈でとらえることで、その物をより深く理解するための一種の技法のようなものなんじゃないかなと思うのです。

たとえば算数で言えば規則性です。
大人であれば奇数の公式を表現せよ、なんて言われたら大抵の人は数学を学んでいますのでおそらく[2x-1]とおくのが適切でしょうが、それが絶対というわけではないのです。
ちゃんとXなりNに整数を代入したときに成り立つ式であれば多少複雑になったり、多少完全ではなくても(自分で調整すればいいので→exp2x+1など)正解にたどり着き説明として成り立てば問題ないわけです。

受験算数はこれといった明確な単元分けはされていません、そういったものが実にたくさんあります。時代の流れと共に形作られていくような部分があるのです。

ですから書籍で言う裏技というのは、実は裏技でもなんでもないものも存在します。至極まっとうな解き方といえばいいのでしょうか、そういうものも存在します。
ただ「現在において多数派ではないと思われる解き方」を違う角度からアプローチすることでその問題の理解をより深めようという狙いがあるのだと思います。また、その理解が深まることで他の単元で応用が利き一気に学力が伸びることもあるからです。

「のがけ」の最大の問題は算術ではないことだと思います。この同じ単語でも僕が取り上げたのとはまた違うやり方の人もいるかもしれませんが、僕が取り上げたやり方は明らかに「おかしい」と思います。
確率論でこの助詞なり接続詞がくれば「掛け算」のほうが「当たる」確率が高いとか・・・・
どうかんがえてもめちゃくちゃですね、こういうのは算数の勉強とは言わないと思います。

んじゃまあ適当に文章作りますよ。

「500円の三割引きを二割増しにして、また600円の四割引きの値段でその値段を値引きした場合の値段は720円の何パーセントに当たるか。」
(後日訂正です・・・600円の4割引きではなく4割でした(汗)答えがどうしても出なかった方は申し訳ありませんでした。)

はい、この文章「の」が5回ありますよ、「のがけ」風にはどうやって解説するんですかね。
早い子ならばこんなの鉛筆使わなくても一分あればちゃんと答えてくれます。切りのいい数なので暗算でできないことはないはずです。(答えは25パーセントです。)
「の」がどこにあって掛けようか、割ろうかなんて言っていたら解くのはきついと思います。

本当に時間の無駄だと思いますよ、もう一段階ひねった問題になればほぼ間違いなく対応できない→そうなればもう一回、1から基礎を教えなければいけませんからね。

ぼくであれば、そうですねたとえばその値段の「その」はいったい何を指しているのか確認すると思います。割合はそういう意味での国語の要素は強いと思います。何が基準となっているのかそれがわかりさえすれば半分は解決です。

「割合」はたしかに言葉の意味をとらえるということが重要です。「のがけ」でなくどう解説するかくわしくは、また取り上げてみようと思います。

まず「のがけ」いついて簡単に。

他にも計算に関しての質問がありましたので、それもとても大切な話なので取り上げてみたいと思います。


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プロフィール

shioshioshu

Author:shioshioshu
1980年生まれ 男性
慶応中等部出身
担当教科 主に算数
合格実績 麻布、駒東、ラサール、桜蔭、女子学院、渋幕、渋々、慶応普通部、慶応中等部、早稲田中、渋渋、武蔵、サレジオ、広尾、青学、学習院、浦和明の星 等

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