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早期教育の是非

現代において重要なテーマであり、多くの議論がなされている事だろうと思います。僕も今後この話題は何度も触れていくことになるかと思います。

今回はたまたまAERAに取り上げられていたということと、中学受験生にとつて早期教育というのは関係性が高いので、いつかは触れておきたい話題だと考えていました。

そもそも人によっては小学生が猛烈に勉強する中学受験そのものを早期教育と位置付ける人もいると思います。今回はどちらかといえばその前の段階に着目しながらそれが中学受験にどういう風につながっているのか個人的な見解も含めて意見を述べてみようかと、そう考えています。

AERAの記事では「早期教育効果は小学生で消える」と、幼少期から子供の教育に時間とお金をかけてきた者にとっては何ともショックなタイトルかもしれません。

結論を先に取り上げてみます。
まず親の年収が高いほど子供学力が高いという文部省の全国学力テストの結果分析。
具体的には年収が1200万円以上では国語算数において正答率が平均よりも10%高く200万円未満では10%低かったようです。

これに対し、お茶の水女子大の発達心理学の内田伸子教授の調査では学力差は「親の所得格差」ではなく「親子の関わり方」が大きく影響していたそうです。

彼女いわく「読み、書き」能力だけを見れば3歳では所得額、教育投資額の多いほうが高いのだが、その差は年齢がすすむにつれて縮まり小学校入学前に消滅したそうです。
しかも教授は20年ほど前に実施した調査で「3,4歳で文字を習得している子供と、習得していない子どもの差は小学校入学後に急速に縮まり、1年生の9月には消えてしまう」ことを指摘していたそうです。

ほかの研究では漢字の習得において早期教育のした子供としなかった子供の差は小学2年ごろに消滅し、むしろ国語嫌いが早期教育を受けた子のほうに多かったということが分かったそうです。

語彙力の高さは親の所得や教育投資額多いほど高いことが分かったそうですが、詳細な分析をしたところ語彙の成績を左右するのはむしろ親の養育態度であったことが分かったそうです。

教授いわく「低所得であっても子供との触れ合いを大事にしていて楽しいことを共有するような養育スタイルのほうが語彙力が高く、高所得であっても大人の思いを押しつけ、トップダウンで禁止や命令、体罰などを多用する場合は子供の語彙の成績が低い」そうで、さらに「ほかの子供との比較や勝ち負けを多用するとか、子供中心の親が犠牲となる教育も学力基盤をはぐくむのに効果はない」とのことです。

最後の「親が犠牲となる」というのはなかなか興味深いです。「体罰はしていないし、私はこんなに子供のために尽くしている」こういう心境でいると罪悪感を感じないまま子供に負担を強いている分ガミガミ叱ったり体罰を加えることよりもある意味性質が悪いかもしれません。(いまどき体罰というのもなかなかいないと思いますが)
言われてみれば経済的に裕福でたくさんの習い事(塾のほかに3つ以上程度でしょうか)をしている子供で学力が高い子供というのを見かけたことがありません。
習い事が多すぎるためにすべてが中途半端だからというのもあると思いますが、そもそも中途半端なのは親の養育態度なのかもしれません。個人的な印象として「取り合えず、空いている時間に習い事させておこう」という手抜き感が透けて見える場合もあります。それによって大人は勝手に自己満足に浸っているように映るわけですね。子供は全くと言っていいほど効果が表れていないにもかかわらずです。たまに親と話しているとそんな事実にすら気がつかないのか、気がつかないふりをしているのかよくわからない、こういうケースに出くわすことがあるのですがなんとも悲しい現実です。

中には「子供がやりたいって言ったから」と、どんどん習い事をさせる人もいるかもしれませんが、前回の桜蔭のケースにあてはめると共通点はあるんじゃないでしょうか。「この娘が塾に行きたいって言うから」と何の考えもなしに通塾させるのではなく、いったんそれを制止しようとする態度は重要であるように思います。責任を持って物事を考えれば「子供がいったから即決」という感じで何でもかんでも時間の隙間がなくなるまで習い事をさせるという風にはならないと思うのです。

重要なのは親の「人間力」であると内田教授は指摘しています。

別に3つ以上習い事をすることは悪いことではないし、塾に行きたいというなら行かせるのもいいと思います。肝心なのは習い事をさせるかどうかが問題ではなく、その時の養育態度ですね。その目的が何なのか、きちんと考えておく必要があると思います。
「自分は正直考えるのが面倒くさい、でも金払って何かやらせてやってんだから、まあ保護者としての責任は果たしているだろう」という気持ちであればどのような早期教育も意味がないばかりか時間ばかりを浪費して逆に子供の成長を阻害していくように思います。

実際早期教育に警鐘を鳴らす人たちはストレス及び昼間の幼稚園での活動が鈍ることを指摘しています。習い事の負担が大きすぎて自由に遊ぶ時間が少なくなるだけでなく、幼稚園での活動そのもの鈍るというのですから、それが事実であるならば成長にいいわけがないですね。

とある親子の例が最後に載っていました。
その母親は妊娠中からクラシック音楽や絵本の読み聞かせで胎教し、乳児期には水泳、リトミック有名幼児教室に電車で通い、自宅では毎日1時間以上幼児教室の教材やパズル、フラッシュカードなどで早期教育を実践したそうです。それはやがて中学受験熱へと変わり、都内で難関の中高一貫校に合格を果たしたそうです。しかし、その後急激に勉強熱が冷め競争の激しい新学校では成績が伸びずに大学受験では苦労したそうです。

肝心なのは、その早期教育の内容そのものではなく、親子の感覚のずれです。僕はそう思います。

母親は「嫌がっているようにも見えなかったし、どんどん子供が吸収していくのがうれしかった、何より子供のためと信じていた」一方娘のほうは大学入学後に「つらかった、お母さんには嫌だとは言えずに我慢していた。幼稚園の友達もっと遊びたかった。中学受験なんて必要なかった。」涙ながらに語ったそうです。

母親は子供に心の底から詫びたと書いてあります。ショックもありつつ、今まででかけた時間とお金の苦労を考えると間違いだったと認めたくない気持ちも残っているようです。

嫌がっているように見えなかったのは事実か否か、そのサインをあえて無視続けてきたのは母親でしょうね。僕はそう思います。自分の都合のいいように現実の光景を捻じ曲げてきた結果だと思います。大学生にもなった子供に心の底から詫びたところで一体何が還ってくるんでしょうか。

何とも何ともむなしい話です。

内田教授は最後にこう締めくくっています。
~「子供は母親が大好きだから嫌とは言わない。だからこそ、親は子供のストレスのサインを見逃してはいけない」~ AERA2010.4.26 35項より

さて、ブログのタイトルは早期教育の是非について。大体結論は出ていると思いますが改めてまとめてみようかなと。


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なにかしら参考になると思います。


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Re: これから・・・

はい、そちらで大丈夫ですよ。
プロフィール

shioshioshu

Author:shioshioshu
1980年生まれ 男性
慶応中等部出身
担当教科 主に算数
合格実績 麻布、駒東、ラサール、桜蔭、女子学院、渋幕、渋々、慶応普通部、慶応中等部、早稲田中、渋渋、武蔵、サレジオ、広尾、青学、学習院、浦和明の星 等

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